第4回 宗教と環境シンポジウム
新たな文明原理の生活化と宗教 Ⅲ
-宗教者・教団の社会的責任-

2013年 11月9日(土)午後1時~ 
於)淑徳大学 千葉キャンパス
http://chuo-chiba.mypl.net/event/00000129287/

 

皆さまご存知のように、先日「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」 No5が発表されました。その報告によると今世紀末の世界平均気温は最大4.8 上昇し、海面も最大81 センチ上がると予想されています。世界中のほとんどの地域で熱波や豪雨が増える可能性が非常に高く、そのレベルも今日の比ではありません。


また、独ポツダム研究所長のシェルンフーバー氏、英国ティンダルセンター所長ケヴィンアンダーソン氏によれば、4 上昇の場合、世界の収容人口は、10億人以下、つまりほとんど生きられないほど過酷な状況になる、と報告されています。これは、人類どうしの間で世界平和が実現したとしても尚文明崩壊してゆくことを意味します。しかも、当然環境の悪化ということは、人々の生存条件の劣化を意味しますので、生き延びるための紛争・戦争が多発されることが予想されます。これを気候戦争と呼びますが、これは既に起こりはじめているのです。


無論、上の4.8 の上昇とは、このまま何も対策を取らなかった場合ですが、過去の経過が予想よりも早く上昇している現状を考えれば、のんびりなどしていられません。


以上のことがさらに憂慮される要因は、国連などで世界各国の代表が集まっていろいろ議論していますが、各国ともそれぞれの国益が最優先されているがためにまとまった有効な対策が取られていない、ということです。


それから、例えばC02について言えば、結果が顕になってから対策を取っても、場合によっては人類のすべての温暖化につながる活動を停止したとしても遅い、ということです。


それは、放射性物質同様、放出されたCO2が吸収されて減少するまでには、数百年というスパンを要するからです。


では、原因は何か、と申しますと単純にCO2と考えられがちですが、単に CO2を吸着するなどして無くせば良いかと言えば、そういうものではありません。CO2 をはじめとする温暖化を引き起こしているその大元を考えなければなりません。


それは、私たちの大量消費型の生活スタイルそのものなの です。言い換えれば、大量生産・大量消費・大量廃棄型の経済システムです。


これに対して原発は、一見CO2を排出することが少なく、温暖化防止に有効と思われていますが、それは稼働中においてのみであってその全過程を考慮すれば、それほど貢献していないとされます。また原発のエネルギー効率は、 30数%と低く、その発生した熱の多くを海に排泄しているため海水温が上昇しており、間接的に温暖化に拍車をかけているのです。しかも福島原発のように一度事故が起これば、あまりに広大で長期にわたる環境破壊や健康被害をもたらすのです。


この解決のためには、原発による代替などではなく、もっと自然エネルギーを効率良く活用出来る状態、循環型のエネルギー・資源利用、つまりもっと少ない資源で生きられる考え方とシステムをしかも世界中が協力して創り出す以外にないのです。


したがってこうしたことの協力を拒むような生産活動の盛んな国が最もNGなのです。


ですから
地球環境それ自体への考慮
その根本原因となっている、大量消費型の生活スタイル、経済システム
これに対して世界全体で取り組めるための協力関係

以上の事柄は、必要不可欠なことであり、それら全てを統合して取り組めない場合、人類文明の崩壊は避けられない、ということと
取り組めた場合においては、これまでの世界的難題を克服した、人間どうしの平和・人間と自然との共生を実感出来る新たな文明を創り出すことが出来るでしょう。是非そうありたいものです。