※「セカヘイ」=世界同時平和法要・・・四方僧伽(しほうさんが)では、毎年アジアを中心とする各国の仏教徒が集まり、戦争や自然災害などで亡くなられた方の慰霊と世界平和を祈り、各国の社会問題を議論し実行しています。

「プラクティス」=修行、実践行という意味。

唱題プラクティス in セカヘイ2009

()タイ ワンサニット・アシュラム

() 2009527日、62

(担当) 斉藤 大法・全日青

2009年5月末~6月はじめにかけてタイで『世界同時平和法要』が開催された。様々なワークショップやイベントの中で、全部でアジア各仏教宗派によるプラクティス交流会が行われた。日本の真言宗の方々の部門もあったのであるが、都合が悪くなり参加できなくなり、最初と最後のプラクティスを我々が担当することになった。

527日夜、プラクティス交流会が開かれた。
上座部(小乗)、大乗、チベット密教の三乗が一同に会して修行交流会をするなどということは、あまり前例がないのではないのだろうか。

仏教は、釈尊ご入滅以後各派が次々に分裂していった。それは必ずしも仏教の衰退を意味するものではなく、むしろ常に新しい息吹が誕生するという仏教がアクティブであるということを物語っているのだ。それは良しとして、一方でそれらが共同出来ないという欠点を持ってしまった。それを超克しての四方僧伽である。
今日仏教も或る共通の目的に向かっての超宗派の集いが無いわけではない。しかし互いの修行を体験するという試みは少ないと思われる。

先ず、初めに私と佐和田上人とで団扇太鼓を叩きながら入場。太鼓の音は、身体の奥まで振動させる効果を持つ。心もぐっと集中するというものだ。
そして各国の仏教徒が唱和できる共通項としてパーリ語の三帰依を合唱することにした


ブッダーン・サラナーン・ガッチャーミー   (自ら佛に帰依し奉る)
ダンマーン・サラナーン・ガッチャーミー   (自ら法に帰依し奉る)
サンガーン・サラナーン・ガッチャーミー   (自ら僧に帰依し奉る)

そして唱題に関する英語の説明文( Shoudai-practice 次の添付書類)を読み上げてはじめる。
唱えてゆくうちにチベット、ビルマ、バングラディッシュ各国の僧侶と心が感応してゆく。今回はビルマのお坊さんに対して特に力強い御題目が迸り出てきた。
自国民と欧米各国の圧倒的な支持を受けながら未だ軟禁を余儀なくされているアンサンスーチーさん、命を捨てての僧侶の抗議も虚しく軍事政権よる圧政が続く。これに対して、何が現状を変え得よう。どのような活動をすればこの閉塞感を打破出来るというのか。
何のために自分は、遥遥此処に足を運び彼らの面前で唱えているのか。単なるプラクティス交流会でお互いの親睦を深めるなどというところで止まっていられるべきものなのか。その重大な問題の解決の為であり、その厚い壁に穴を開けるためでなくて何てあろう。
しかしこの中で現実に出来たことは、それくらいの強い祈りが必要だということを意味します、と言い得ただけだった。今後の課題としたい。

それでもチベットのお坊さんなどからはこの修行について素晴らしい、という声が聞かれた。

2回のプラクティスは、62日夜に開かれた。

1回と同様の仕方で行った。ただ今度は、前回の反省から各国の問題を解決する方向性を持ちたいと願った。

結果、今までに体験したことのない、自身唱え続けることが困難なほど重く力強い御題目が涌き出てきた。全体を一巡するような唱題であったが、最後のチベットの僧、ロブサン師(インドセントラルユニヴァーシティ教授)と対面となる修行であった。彼の唱題は、真剣そのものであった。まさに全身全霊、身体中で唱える姿は感動せずにいられなかった。これほどに唱える方が日本にもどれほどあるであろうか。仏陀よりの「この御題目を堅持してください」、というメッセージをいただい終了後そのまま伝えた。ロブサン師は、唱えているうちに御題目が自然と涌き出るようになった、と言う。それでいいのだ。まさにこれは涌き出る御題目なのだから・・・・・・。

道場全体が震動するような唱題に驚きのあまり口を開けたまま見入っていた方もあった。

大きな蓮華が咲いた。唱える我々と仏陀、仏陀と我々とが相通じ合った、という修行であり、その解説に各国の僧侶方が頷いていた。

唱題プラクティスについての小講義の英訳については、全日青の渡邉上人のアドバイスをいただいた。 法華経が、本来インドにおいては大乗ではなく超大乗としての「Maha-vaipulya : 偉大なる方広経典」と呼ばれていたことは、松山俊太郎氏『法華経講義』(主催 「福神研究所」)による。

以下、唱題プラクティス(Shoudai-Practice)についての解説

Shoudai-Practice

唱題修行()

Chanting Nam-myo-ho-ren-ge-kyo

南無妙法蓮華経と唱えること

By Nichiren or Hokke school in Japan

  On May 27th & June 2nd at Wongsanit Ashram or other place in Thailand

Practice in March Project 2009

We are Japanese monks who belong to Nichiren Shu Buddhism or Hokke School.

私たちは、日蓮宗或いは法華宗に属する日本の僧侶です。

We truly believe in the Lotus Sutra.

私たちは、妙法蓮華経を心から信じています。

The Lotus Sutra is generally called one of Maha-yana Buddhism.

一般に妙法蓮華経は、大乗仏教の一つである、と言われております。

But by the result of recent study, it is proved to be not Maha-yana but Super Maha-yana that is to say Maha-vaipulya in India originally.

しかし最近の研究結果により、元々インドでは、それは大乗ではなく超大乗としてのマハー・ヴァイプリアー(偉大なる方広経典)と呼ばれていたことが判ってきました。

As you already know, Maha refers to great.

既にご存じのようにマハーとは、偉大なるという意味であり、

Vaipulya refers to deep and wide.

ヴァイプリアーとは、深くそして広い、という意味です。

So Mahavaipulya means Buddha’s deep wisdom and compassion which relieve all(wide)people and let all of us accomplish to become Buddhas.

従いましてマハー・ヴァイプリアーとは、全ての人々(つまり広くですね)を救い、我々全てを仏陀に成らしめる釈迦牟尼佛の深い智慧と慈悲を意味するのです。

By the way, our primary practice is to recite Nam-myo-ho-ren-ge-kyo.

ところで我々の正行は、南無妙法蓮華経と唱えることです。

Tonight, we want to share with all of you our primary practice, that is chanting

Nam-myo-ho-ren-ge-kyo.

今晩は、南無妙法蓮華経と唱える私たちの正行を皆様と共有したいと思います。

What is Nam-myo-ho-ren-ge-kyo?

南無妙法蓮華経とは、何か?

Nam-myo-ho-ren-ge-kyo is the essence of Lotus Sutra.

南無妙法蓮華経とは、法華経という経典のエッセンスです。

It includes all merits of Lotus Sutra.

それは、法華経の全ての功徳を含んでいるのです。

And Buddha preaches that all the teachigs of Buddha, all the unhinderedsupernatural powers of Buddha, all the treasury of the hidden core of Buddha, and all the profound achivements of Buddha are revealed and expounded explicitly in the Lotus Sutra.

そして釈迦牟尼佛は、仏陀の全ての教え、全ての自在の神力、秘密の要法の蔵、甚深の事柄が妙法蓮華経において顕かに説かれているとされています。

So we can receive all merits of Buddha and can feel the mind of Buddha by our five senses.

従いまして、私たちは唱えることにより仏陀の全ての功徳を受けることが出来、五感を以って仏陀の心を感じることが出来るのです。

First Nam means that we believe from the bottom of our heart,or we devote all of our heart and body to dharma.

最初に「ナム」とは、心の底から信じること、或いは私たちの心と身全体をこの法(妙法蓮華経)に捧げることを意味します。

Next myo refers to wonderful, mysterious.

次に「ミョー」とは、不思議(頭でどんなに考えても分からないほど深遠ということ)とか神秘という意味です。

So the teaching is too deep for us to understand, Buddha could only

understand it.

ですから法華経の教えは、仏陀のみが能く理解し得る極めて深遠な教えなのです。

And myo also means resurrection or revival.

また「ミョー」とは、蘇りなどという意味があります。

And ho means dharma.

「ホー」とは、ダルマ()のことです。

Ren-ge is Lotus flower.

「レンゲ」とは、蓮の華

And Kyo is sutra.

「キョー」とは、経典のことです。

OK!

Our practice is to chant Nam-myo-ho-ren-ge-kyo.

私たちの修行は、南無妙法蓮華経と唱えること。

Only this.

これだけです。

Very very simple.

とてもとてもシンプルです。

So not only monks but also all people can do.

ですから僧侶ばかりでなく全ての人々が行うことが出来るのです。

What is our purpose of practice or prayer?

修行や祈祷の目的とは?

Must recognize clearly our purpose or problems. Our original purpose is

to become a Buddha as individual and construct Buddha’s land in this

world (realizing World Peace) as the whole. We have many sufferings

and problems around us.

先ず、我々の修行の目的や抱えている問題をハッキリ認識しなければなりませ

ん。修行の本来の目的は、個人としは、仏陀(目覚めたる人)に成ることであり、全体としては、この世界を佛国土の建設(世界平和の実現)ということです。

The mental attitude to practice.

修行する上での心の持ち方は(そのポイント)?

1.Must think strongly that you are willing to attain the purpose or to

solve the problems.

先ず、上記の目的を達成しよう、或いは問題を解決したいと強く願うことです。

2.To practice or pray at the cost of our life is basic of practice.

そして命を懸けて修行し祈ることです。

How to chant Nam-myo-ho-ren-ge-kyo.

南無妙法蓮華経の唱え方

Effective method to attain Buddhahood or receive the merits of Buddha.

仏陀の覚りを得或いは仏陀の功徳を得る為の効果的な方法。

First : Posture

第一 姿勢

1. Sit up straight

  姿勢を正す。

Straighten your back

  背筋を真っ直ぐにする。

Not strain your shoulder, relax.

  肩の力は抜いてリラックスする。

Let down your chin.

  あごを引く。

2. Join your hands together towards the Buddha like this.

  仏陀(御本尊)に向かって合掌する。

Next : Utterance

次 発声法

1, You utter the voice from under the navel

  臍下丹田(臍下数センチ)より発声する。(咽喉声でなく)

Third : Breath

第三 呼吸法

1, you breathe in slowly and enough

 ゆっくり充分に吸うこと。 腹部の奥深いところまでゆっくりと吸い込んでゆくようなイメージ。

2, continue to chant until no air in the Lung

 肺の中の空気が全てなくなるところまで唱え続けてゆく。

3, You will start to breathe in naturally, if there is no air

 もし肺の中の空気が無くなると自然に吸気に転ずる。

4, You must chant Nam-myo-ho-renge-kyo in your mind, at the same time you are breathing in slowly.

 この吸気の際に心で途切れることなく唱えてゆかなければならない。(吸気しながら口だけ唱えるように動かしていると唱え易い。こうすることによって吸気中にも心境をたもつことが重要なのである。)

Fourth : Heart

第四 心

1,Think that you want to become one to the dharma,

Nam-myo-ho-ren-ge-kyo.

 南無妙法蓮華経というダルマと自分の心が一つ(一如)となるつもりで唱えてゆくこと。

2, And chant it with your whole mind thoroughly, concentrate more and

more.

全霊で唱え、さらに唱え、もっと全霊で唱えてゆくようにする。

At last the nice voice will spring up from your deep mind naturally or

you will feel to attain perfect concentration. You will receive all

merits of Buddha gradually and will feel becoming one to Buddha.

終に深い心の中から優れた(ほんとうに極まったところでは自分の力を遥かに超えた大いなるもの言わば仏陀の)音声が自然と涌きあがってくるようになる、或いは完全に法と一体になった感覚を得るのである(そこには我というものがない。ただそれを観察する自分が残るのみである。その自分とダルマとのわずかな距離も次第に小さなものとなってゆく。清浄で慈しみに満ちたダルマが存在するのみである)。そして仏陀の全ての功徳を次第に受け、また仏陀とひとつに成るという感覚を得るであろう。(こうした言わば層のようなものをいくつか体験しながら深まりついに滾滾と涌き出でる地点に来る。以降は敢えて解説をいたしません。これ以降は、師の指導のもと実践を通して体験されるべきものだからです。)

Put in to practice.

修行の実践。

First : General practice

先ず 一般的な唱題修行。(御本尊に礼拝して御本尊に向かって唱える)

Only we practice for some time.

少し唱えて見ましょう。

Please look, hear and feel this by your nice mind.

先ずこちらをご覧になって聞いていただいて、皆さんの心で感じてみてください。

Please concentrate and absorb all.

そしてそのことに集中してそこから吸収してください。

Next let’s try together!

次にご一緒にトライしてみましょう。

Second : Taiza practice

第二 対座修行(応用編)

Chanting Nam-my-ho-ren-ge-kyo by face to face.

二人で向かい合って唱えあいます。

First we respect and worship to Buddha in our mind.

先ず、違いを敬い互いの心の中の仏陀に礼拝します。

And chant together for making each Buddha‘s hearts appearing.

そして互いの仏陀の心が現われ出るように唱え合います。

First please look, hear and feel.

最初に私たちがやるのをご覧になって感じてください。

Next. Let’s try!

次にご一緒に!

Reference : Shuntaro Matsuyama

“The Lecture of Lotus Sutra” The promoter : Fukujin Research Institute

in Japan

※ 引用: 松山俊太郎『法華経講義』 主催 福神研究所 日本

青字の部分については、帰国後日本語訳した際に加筆したものです。

 

世界平和を祈る唱題プラクティスに埼玉の要唱寺からご参加いただけます

最近の日本では甚大な被害をもたらす自然災害や悲惨な事故や事件が起こり、一方で戦争放棄を謳う憲法についての議論が盛んになっています。世界に目をやれば、残忍なテロや紛争、戦闘などが人々に脅威を与え続けています。埼玉県にある要唱寺では、自然災害やテロや戦争で亡くなられた方のための慰霊と世界の平和を祈る世界同時平和法要に参加しています。
自然災害や事件や事故のショックで心を閉ざしてしまったり、トラウマや不安で眠れなくなったりするといった方からの悩み相談を受けることも少なくありません。
ご本人が直接被害に遭われたケースだけでなく、ご家族や親しい方が辛い思いをされる事や、テレビのニュースやインターネットの画像を通じて衝撃を受け、お悩み相談に訪れる方もいます。個別のカウンセリングと共に唱題プラクティス in セカヘイにご参加いただくことで、心の平穏を回復させることが期待できます。